「完全禁煙で普通においしい」に勝算あり!
こんにちは、「事業経営と集客を体系的に学びたい個人事業者の為の人気教室学園」校長でビジネスプロデューサーの齊藤直です。
先日、日本経済新聞に、
民間調査機関の富士経済は3日、厚生労働省が今国会に提出する方針の「受動喫煙」を防ぐための法案が外食産業に与える影響に関する調査結果を発表した。
飲食店などの屋内の全面禁煙や罰則が実際に施行された場合、外食市場での売り上げに8401億円のマイナスの影響が及ぶとした。
特に飲食しながら喫煙するスタイルが定着している「居酒屋、バー、スナック」への影響が6554億円と最も大きかった。
飲食店などの屋内の全面禁煙や罰則が実際に施行された場合、外食市場での売り上げに8401億円のマイナスの影響が及ぶとした。
特に飲食しながら喫煙するスタイルが定着している「居酒屋、バー、スナック」への影響が6554億円と最も大きかった。
という記事が掲載されていました。
写真元:nikkei.com
僕はタバコを吸いません。その為、各お店でタバコが吸えないというのは、個人的には嬉しいです。
しかし、個人事業や小規模で経営を行っている外食屋さんは分煙施設を設けることすら経済的に厳しく、この法案が通ると倒産するところもあるでしょう。
また、調査の時点で8400億円以上のマイナス影響があるという時点で、この法案を通すのは「なし」ですよね。
ではどうすればお互いがwin-winになるか。
今日は、これについて考えてみたいと思います。
禁煙を「ウリ」にする
上記法案が通ってしまってからでは意味がないのですが、今ならまだできることとして、外食屋さん(居酒屋さん)は「禁煙をウリ」にすればいいです。
上記の通り、僕はタバコを吸わないですし、煙草の煙が嫌いなので、食事に行くときにはいつも「禁煙のお店」を探します。
しかし・・・夜も禁煙・お酒が飲めるけど禁煙のお店って、まずほとんどありません。
ぐるなびとかで調べたときに、禁煙って書いてあっても、店内の分煙が全然できていなくて、結果超タバコ臭いなんて、よくあることです。
なぜこんな現状にあるのでしょうか?
それは、「タバコを吸えないお店にはお客が来ないという外食屋さんの常識」があるからですよね。
でも、ここで考えたいのです。それは、本当に常識なのでしょうか?
僕は、常識ではなく「脳みそにこびりついた古い思いこみ」だと思います。
喫煙者は減っているし若い子はほとんど吸わない
事実、日本全体で見ると、喫煙者はどんどん減っています。
写真元:厚生労働省の最新たばこ情報
今日は健康ブームですし、歩きタバコがNGな町が増えてきましたからね。
それに加え、今の若い子(20代前半の子)は、ほとんどタバコをすいませんね。
ということは、冷静に見て、今後5年10年は「完全禁煙で普通においしいお店」に、完全に勝ち目がありますよね。
上記のポイントは、「完全禁煙でめちゃくちゃおいしい」ではなく、『完全禁煙で普通においしい』というところです。
味は普通に美味しければいい。ポイントは「完全禁煙であること」です。
事実、僕は
・超美味しい喫煙のレストラン
と
・普通においしい禁煙のレストラン
があった場合、迷わず「普通においしい禁煙のレストラン」を選びます。
たとえメニュがー少なくとも、「普通においしい禁煙のレストラン」を選びます。
タバコを吸わない人にとって、タバコの煙って「味やメニューのバリエーションを犠牲にできるほど」除外したいものなのです。
常識・思い込み・慣習ではなく「データ」でみる
上にご紹介した「性別・年代別喫煙率の推移グラフ」を見れば一目瞭然ですが、こういうデータを見ると、常識・思い込み・慣習で商売を展開することが、以下に危険かがよくわかりますよね。
「思い込みの危険性」については、これまでも沢山の記事にしてきました。
思い込みの危険性を、多角的に何度もお伝えしているのは、思い込みがあるだけで商売は危機にさらされることが、往々にしてあるからです。
これはつまり、「思い込みを脱する事ができた瞬間に商売の突破口が見える」ということでもあります。
上記外食屋さんの例を元に、あなたもあなたの商売ではどんな思い込みがあるのかを、考えてみましょう。
他社にない「ウリ」は声を大にして伝える
ちなみに、あなたが外食屋さんで「完全禁煙をウリにする場合」は、「うちは完全禁煙です。」という一文をぐるなびに書いていたのでは、アウトです。
では、何をすればいいのか。
これは簡単で、
・お店のホームページのヘッド
・お店の紹介カード
・お店のSNS
・お店の看板
・お店の外に立てるイーゼル
等に「うちは完全禁煙です!!」ということを大声で伝える(書く)ことです。
ちなみに、完全禁煙ということは、
・女性がうれしい!
・子連れでも安心!
・赤ちゃんも安心!
ということなので、この辺も声を大にして伝えていきたいですよね。
どの業界でもそうですが、他社にない「ウリ」は声を大にして伝えるのがポイントです。
まとめ
ということで今日は、「ピンチはチャンス?!:受動喫煙を防ぐための法案が外食産業に与える影響」というお話でした。
分煙設備を作るのには、何百万円・何千万円というお金と時間が必要になります。
しかし、「完全禁煙」にするのは、0円で、且つ、今日の明日でできることです。
これまで、喫煙できるのが当たり前だった外食屋さんにとって「完全禁煙」という施策をとるのは勇気が必要かもしれませんが、どうやら、勇気を振り絞った人に、商売の神様は微笑みそうです。